窓の計画は、間取りと並行して考えておかないと後悔しやすい部分です。
窓の位置・サイズ・ガラスの種類は、後から変えることがほぼできません。設計段階で決めたことが、住んでからの「明るさ」「プライバシー」「視線」を決定づけます。
我が家は窓の計画に時間をかけた結果、ほぼ後悔なく暮らせています。一点だけ「こうすればよかった」という箇所があるので、その話も含めて書きます。
採光の基本方針:外に向けず、中庭と吹き抜けから光を入れる
採光の設計で基本にしたのは、「外に向かって大きく開かない」というルールです。
外に面した大きな窓は、光と引き換えに視線の問題が生じます。カーテンで対応しようとすると、せっかくの光も遮ってしまいます。
その解決策として採用したのが2つです。
中庭のハイサッシ:LDKから中庭に面した側は、床から天井まで届くハイサッシ(高窓)を設置しました。中庭は外から見えない構造になっているので、カーテンが不要です。昼間は自然光がたっぷり入り、夜も外から室内が見えない。採光とプライバシーを同時に解決できました。
吹き抜けのすりガラス:吹き抜け部分の壁面に大きめのすりガラスの窓を設置しました。光は入るけれど外からは見えない。吹き抜けの高さを活かした採光です。
この2か所だけで、1日を通して家の中が十分明るい状態になっています。
外に面した窓の統一ルール:すりガラス+高さ30cmの横長開口
1階の外に面する部分は、窓のルールを統一しました。
すりガラス、高さ約30cmの横長開口、これだけです。
透明ガラスの大きな窓にすると、道路や隣家からの視線が気になります。そこで、透けない素材(すりガラス)の小さな開口にすることで視線の問題を完全になくしました。
高さ30cmの横長開口でも、光は想定以上に入ります。低い位置の窓から差し込む光は、床を明るく照らしてくれます。人の目線より低い位置なので、外から部屋の中を覗くことはできません。
この設計にした結果、家中のカーテンが不要になりました。窓に布をかけなくていい分、空間がすっきりして、自然光が遮られません。
よかった窓:中庭と吹き抜け
「入れてよかった」と思う窓は、中庭に面したハイサッシと吹き抜けの窓です。
中庭のハイサッシは、内外の一体感を作ります。リビングに座っていると、室内なのに外にいるような開放感があります。カーテンが不要なので、光の変化をそのまま室内で感じられます。朝の光・夕方の光・雨の日の光、それぞれが異なる表情で空間に入ってきます。
吹き抜けのすりガラスは、吹き抜けの縦の空間に光の層を作ります。1階のLDKにいても、上から光が降りてくる感覚があります。
後悔した窓:パントリーとランドリールームの横すべり出し窓
一点だけ「FIXにすればよかった」と思っている窓があります。
パントリーとランドリールームに設けた横すべり出し窓です。
引き渡してから1年以上経ちますが、この窓を開けたことがほとんどありません。換気は機械換気システムに任せているので、窓を開ける必要がないのです。
横すべり出し窓は開閉機能がある分、FIX窓より価格が高く、気密性も低くなります。「換気や風通しのために」と思って入れた窓が、一度も開けていない——という状況になっています。
換気を窓に頼る必要がないなら、開閉できるFIX窓にした方がコスト・断熱・気密のすべてで有利です。これは設計段階で工務店に相談しておけばよかった点です。
窓計画で使えた考え方
窓を決めるときに意識したのは、「この窓を、住んでから何のために開けるか?」という問いです。
- 換気のため → 機械換気があれば不要
- 採光のため → FIXでも採光はできる
- 風通しのため → 設計によってはFIXで十分
「開けない窓はFIXにする」というシンプルなルールを最初から持っていれば、パントリーとランドリールームの判断も変わっていたはずです。
もう一つは「視線から逆算する」アプローチです。「この窓から外が見えるということは、外からも見える」という前提で考えると、どのガラスを選ぶか・どの高さに置くかの判断がしやすくなります。
まとめ
採光と視線の両方を解決するために実践したことをまとめます。
- 中庭のハイサッシ・吹き抜けのすりガラスで採光を確保
- 外に面した窓はすりガラス+高さ30cmの横長開口に統一
- 結果としてカーテン不要の家が実現
- 一点だけ後悔:パントリーとランドリールームの開閉窓はFIXでよかった
窓は住んでから変えられません。「開けるかどうか」と「どこから見られるか」を設計段階で整理しておくと、後悔が少なくなります。
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